入れ墨客の入浴、56%が拒否

観光庁は21日、温泉や大浴場への入れ墨(タトゥー)客の入浴を認めるかについて、全国の宿泊施設を対象としたアンケート調査の結果を公表した。
外国人観光客が入浴を断られるケースがあるためで、56%の施設が拒否していることが分かったという。一方で31%が許可、13%が入れ墨をシールで隠すなどの条件付きで認めていたそうだ。
近年はファッション感覚で入れ墨をする外国人が増えているほか、民族の慣習で入れる場合もあるという。観光客の入浴を一律に断ることについては議論があり、実態を調べていた。
アンケートはホテルや旅館など3768施設を対象に実施し、加藤率は15.4%だった。入れ墨客の入浴に関するトラブルは19%の施設で発生。また、一般客から入れ墨に関する苦情を受けたことがある施設は47%だった。同庁は実態をより詳しく把握し、今後の対応を検討するとのこと。
なぜ日本では入れ墨を入れていると入浴を断られるのだろうか?日本の歴史を紐解いてみると、縄文時代には入れ墨を入れていたのではないかと考えられている。その後、どこの誰なのかを示すために入れ墨が用いられるようになったそうだ。奈良時代に入ると入れ墨は刑罰の一種となっていき、江戸時代には罪人に対して罪として墨を入れていたそうだ。その後、明治に入ると1872年の大政官礼により入れ墨刑が廃止され、また装飾用途の入れ墨を入れる行為が禁止された。こうした歴史的背景が現代まで入れ墨が反社会的と言われる所以だと思われる。なお、明治時代に入れ墨が禁止されて以降も暴力団においては入れ墨が廃れることはなく、むしろ帰属意識への忠誠を示すために使われていった。その結果「「入れ墨=暴力団」ができ、入れ墨があることで周囲を威圧することにつながったようだ。そのため一般人の安全と安心を考慮して、現在でも多くの銭湯や温泉施設において入場規制につながっていると考えられる。
しかし国が変われば文化や考え方も違い、最近ではファッション感覚でタトゥーを入れる若者も増えている。入浴施設側もそういった点を考慮し、時代の流れに沿った対応を迫られるのではないだろうか。